温度・粘度
表面結晶化
ひょうめんけっしょうか
Surface Crystallization
失透がガラス表面から核生成して広がる形式。傷・汚れ・油脂・離型紙ガスが核になりやすい。パート・ド・ヴェールで支配的な失透形式。
詳しく
表面結晶化(Surface Crystallization)は、ガラスの失透(devitrification)において、結晶核が内部ではなくガラス表面から生成して成長していく形式の結晶化である。ガラス表面が粗い場合、または油脂・埃・離型紙からのガス・耐火石膏型からの水分などの異物が表面に付着している場合、これらが核生成サイトとなってdevitrite(Na₂Ca₃Si₆O₁₆)等の結晶相が表面から広がる。バルク結晶化(内部核生成)と対比される概念である。
実作上の予防は、表面の油脂・埃を消毒用アルコールで除去すること(近岡)、焼成前に鉛筆マーク等の異物を完全に拭き取ること、離型紙の状態を確認することが基本である。Pâte de Verre(パート・ド・ヴェール)ではガラス粒子の比表面積が非常に大きいため、表面結晶化が支配的な失透形式となる。焼結性パラメータSc(sc-sinterability)が小さいガラス系では表面結晶化が起きやすく、失透リスクが高い。急速加熱(C段階)と急速冷却(E段階)で失透危険帯を素早く通過することが、表面結晶化を防ぐ主要戦略となる。
関連概念
焼結性パラメータSc(sc-sinterability)・bubble squeeze帯(bubble-squeeze-zone)・急速加熱(C段階)(firing-stage-c)・急速冷却(E段階)(firing-stage-e)・η-T-tフレームワーク(eta-t-t-framework)と合わせて、失透機構の全体像を理解する。

