素材
離型紙
りけいし
Kiln Paper / Shelf Paper
棚板の上に敷く耐火紙。ガラスが棚板に付着するのを防ぐ。焼成後に灰化・分解する使い捨て。離型剤(キルンウォッシュ)の代替・補助として使う。
詳しく
離型紙(Kiln Paper / Shelf Paper)は、棚板(シェルフ)の上に敷く耐火繊維製の紙で、焼成時にガラスが棚板に溶着するのを防ぐ離型材である。繊維素材はセラミックファイバー(アルミナシリカ繊維)系が多く、焼成後はガラス裏面に軽く貼り付いた灰として残るが、水洗いで除去できる。毎回新品を使用することが推奨され(近岡令のQ&Aより)、再使用は離型不良や表面汚染のリスクがある。フュージング・スランプ・ファイヤーポリッシュなど、ガラスを棚板上で焼成するほぼすべての場面で使用される。
離型紙の特性として重要な点は、加熱時に有機バインダー成分(ほとんどの製品に含まれる)が燃焼して還元雰囲気を局所的に生じる可能性がある点である。特に鉛系ガラス(Gaffer Casting Crystal等)の焼成では、この局所的還元雰囲気が鉛クリスタル黒化(lead-crystal-blackening)を誘発するリスクがある。また離型紙の厚み(1〜3mm程度)は実効厚み計算に影響しないが、断熱性により棚板からガラスへの熱伝達を若干遅らせる。一方でスランプ型に離型紙を敷く場合(サギング等)は、紙のシワが作品裏面に転写されることがあるため平坦に敷くことが重要。
関連概念
離型剤(kiln-wash)・鉛クリスタル黒化(lead-crystal-blackening)・スランピング(slumping)・ファイヤーポリッシュ(fire-polish)・実効厚み(effective-thickness)・4ゾーン(four-zones)

