温度・粘度
ガラス転移
がらすてんい
Glass Transition
液体的な挙動から固体的な挙動に変わる温度域(Tg)。徐冷点付近に位置し、アニールの中心となる。ガラスが「固体」に見えながら液体状態を保つ転換点。
詳しく
ガラス転移(Glass Transition)は、ガラスが冷却過程において液体的な粘性流動挙動から、固体的な弾性・脆性挙動へと変わる温度域のことで、その中心温度をガラス転移温度(Tg)という。Tgは粘度定点における「徐冷点(Annealing point, log η=13)」とほぼ一致し、Bullseye COE90系では約482°C(ASTM測定)である。Tgより高温ではガラスは液体として応力を緩和でき、Tgより低温では固体として応力を保持する。これがアニール(徐冷)でTg付近での保持が重要な理由である。
ガラス転移はガラスが「過冷却液体」である証拠で、結晶固体の融点のような鋭い転移(一次転移)ではなく、数十度にわたる緩やかな転移域として現れる(二次転移的挙動)。冷却速度が速いほどTgが高温側にシフトし、遅いほど低温側に移る。このため「徐冷点は測定法によって若干ずれる」という実用上の注意が必要で、異なるブランドのTg値を比較する際は測定規格(JIS R 3103-2、ASTM C336等)を揃えることが重要。Tgの差異が異種ガラス混用時の応力発生を引き起こす(異種ガラス問題の核心)。
関連概念
過冷却液体(supercooled-liquid)・粘度定点(viscosity-fixed-points)・徐冷域(annealing-zone)・厚み二乗冷却則(thickness-squared-cooling-rule)・Narayanaswamy構造緩和モデル(narayanaswamy-model)・COE(coe)

