素材
ホウケイ酸ガラス
ほうけいさんがらす
Borosilicate Glass
B₂O₃を主要成分とし熱膨張係数が低いガラス(COE33相当)。軟化温度が高くキルンワークには不向き。Pyrex・デュランなど理化学器具・耐熱食器に使われる。
詳しく
ホウケイ酸ガラス(Borosilicate Glass)は、三酸化二ホウ素(B₂O₃)を主要成分として加えたガラスで、低い熱膨張係数(COE33相当、α≈3.3×10⁻⁶/K)が最大の特徴である。代表的な製品はPyrex(コーニング社、現在はSchottのDURANが製造)やJENA GLASSなど。熱膨張係数が低いため急激な温度変化に強く(熱衝撃抵抗性が高い)、理化学器具・耐熱食器・実験用ガラス器具として広く使われる。ランプワークではボロシリケート(「ボロ」とも呼ばれる)として人気が高い。
キルンワーク(フュージング・スランプ・キャスト)への適性については「基本的に不向き」と理解しておく必要がある。理由は2点: (1)COEがソーダ石灰系(COE90等)と大きく異なるため、SLS系ガラスと混用すると熱膨張差で割れる。(2)軟化点・徐冷点がSLS系より100°C以上高温側にあるため、通常のキルンワーク温度域(700〜850°C)では形態変化が不十分で、フュージングが成立しない。ホウケイ酸系同士のキルンワークは高温炉で可能だが、SLS系ユーザーとは別世界のセットアップが必要になる。ランプワーカーが「ボロ素材をキルンで焼けるか」と問う場合、答えは通常「別設備が必要」となる。
関連概念
ソーダ石灰カリガラス(soda-lime-potash)・COE(coe)・粘度-温度曲線(viscosity-temperature-curve)・ガラス転移(glass-transition)・VFT式(vft-equation)

