色・発色
アベンチュリン
あべんちゅりん
aventurine
銅などの結晶がきらめく金茶のガラス。過熱で輝きが失われる。
詳しく
アベンチュリン(aventurine)は、ガラス中に極細の金属結晶(主に銅・金・鉄の結晶)が析出することで、キラキラとした金属光沢・スパークルを持つガラスです。銅アベンチュリンは赤褐色から金色のスパークル、ゴールドアベンチュリンは金色の輝き、クロムアベンチュリン(緑)など種類があります。天然鉱石のアベンチュリン石(日長石・砂金石)の輝きをガラスで再現したものです。
アベンチュリンガラスはフュージング素材として使う際、焼成条件によって金属結晶が溶解して輝きが失われる場合があります。特に高温・長時間の焼成はアベンチュリンのスパークルを消す原因になります。また、アベンチュリンガラスを研磨すると断面のスパークルが見えることもあります。事前にカラーサンプル(color-sample-tile)で焼成後のスパークルの変化を確認することを推奨します。
鉱物のアベンチュリンとの違い
天然鉱物のアベンチュリン(aventurine)は、石英の中に雲母(フックサイトなど)・ヘマタイト・ゲーサイトなどの微細な内包物を含むことで、独特の煌めきを見せる宝石・装飾石。
一方、ガラスのアベンチュリン(aventurine glass、別名 goldstone)は、銅や鉄を多く含むガラスをゆっくり冷却し、過飽和の金属を微結晶として析出させて煌めきを作る技法。両者は名前を共有するが、構造も成り立ちも別ものである。
語源は17世紀のヴェネツィアで「per avventura(偶然に)」発見されたとされる、ムラーノの伝統技法。
Bullseyeのアベンチュリン
Bullseyeが「Aventurine Blue(1140)」「Aventurine Green(1112)」などとして販売する色は、上記のガラス技法によるもので、鉱物そのものではない。銅の微結晶を析出させた、Bullseye独自レシピのアート用ガラス。
過熱(高温・長時間)で結晶が再溶解し、煌めきが失われやすい点に注意。フルフュージング相当の高温長時間ソークは避け、必要ならタックフュージング温度帯で扱う。
関連概念
金属酸化物(metal-oxide)・着色と変色(coloring-vs-discoloration)・カラーサンプル(color-sample-tile)と合わせてテスト焼成で挙動を把握してから本制作に使いましょう。
出典Sources
- 【A】Bring, T. et al. (2007)「Colour development in copper ruby alkali silicate glasses, Part 1/2」Glass Technology: EJGST 48, 101–108 / 264–269(Cu⁰ コロイド結晶の生成と粒径制御)
- 【B】Bullseye Glass Co.「カラーカタログ(Aventurine Blue 1140、Aventurine Green 1112 など)」リンク ↗

