素材
Aスキガラス
えーすきがらす
A-ski Glass (Santoku)
三徳工業製COE90板ガラス。日本で入手しやすい芸術用ガラスで、坩堝溶融や武蔵野美術大学等で使用される。
詳しく
Aスキガラス(A-ski Glass)は、三徳工業株式会社(日本)が製造するCOE100系の板ガラスである。ソーダ石灰カリ系(SLS)の組成を持ち、粘度温度曲線はBullseye COE90に近いが、製造ロットによって若干のシフトがある。日本国内で入手しやすいアート用板ガラスとして、武蔵野美術大学ガラス専攻等の国内教育・研究機関や作家のスタジオで広く使用されている。著者(近岡令)の粘度温度曲線基準系の対象ブランドのひとつである。
Aスキガラスの徐冷点(Tg)はBullseye系に近いおよそ485°Cで、COE100系の焼成プログラム(フルフュージング780°C、アニール482°C基準)をほぼそのまま適用できる。ただし電気炉ごとのキャリブレーションテストで適正温度を確認することが推奨される。坩堝溶融(るつぼ溶融)技法にも使われる素材で、溶融したAスキガラスを棒状に引き取ったカレットを素材として活用する場面もある。日本国内流通の板ガラス市場では複数の色品が揃うが、Bullseye社ほどの豊富な技術資料(TechNote等)は付属しない。
物理データ(メーカー公表値)
軟化点 664°C、降伏点 566°C、徐冷点 481°C、転移温度(Tg)473°C、歪点 436°C、密度 2.52 g/cm³。COE(熱膨張係数)はメーカー公表値で 100 × 10⁻⁷/°C。組成(重量%)は SiO₂ 69 / Na₂O 12 / K₂O 7 / B₂O₃ 1 / CaO 3 / Al₂O₃ 2(鉛フリー)。
製品の特徴
国内で入手しやすい芸術用ガラスとして、坩堝溶融用のグラスバッチで販売されている。カラー展開「サングラスカラー」(株式会社サングラス)と組み合わせて用いられる。
生産国
日本。三徳工業株式会社が製造。
関連概念
Bullseye COE90(bullseye-coe90)・Bullseye Tekta(bullseye-tekta)・Gaffer Casting Crystal(gaffer-casting-crystal)・COE・VFT式(vft-equation)と合わせて、ガラスブランドごとの粘度特性と焼成設計への影響を理解する。

